「蝶々夫人」を見て
昨日の夕方、テレビをつけてチャンネルを変えていた時、BSでオペラ「蝶々夫人」がやっていました。
ちょうど、よく知られた(私も知っていた)有名な曲を歌っていたのですが、主人公の蝶々夫人役の方は、こちらのハートをつかむすっばらしい歌でした。ほぉ~っ、すごい!!と思い、そのまま見続けてみました。
蝶々夫人役の方は日本人で日本髪に和服姿、そのうち他の登場人物も出たのですが、どうやら全て日本人だとわかってきました。
舞台の装飾は現代的で洗練されており、日本人によると思われる繊細で優美な感じがしました。私はオペラをあまり観たことがないのですが、日本人による蝶々夫人は珍しいのでは?と思い、さらに興味がわいて、引き込まれました。
オペラはイタリア語だけど、字幕が出るので、注意深く見て、聞いていました。そこで初めて、オペラでは実に豊かな感情表現がされ、言葉の掛け合いがあるのだと知りました。
そして、蝶々夫人が手の指先まで優雅な所作だったことや、様々な小道具は時代背景に沿ったものを用意したり、化粧する際の細かい表現も、きっと日本人ならではなのだろうなと思い、明治時代にタイムスリップした気分になりました。
私が見始めたのは、ピンカートン中尉(蝶々夫人の夫)が帰ってくる少し前からでした。
ピンカートンがアメリカ人の奥さんを連れて帰宅し、蝶々夫人の生んだ子供は連れて行かれることになり、最後に蝶々さんは短刀で自害するのですが。
もう、その最後の場面はすごい緊張感と、悲哀、切なさがテレビ画面からもすごく感じられ、私は鳥肌が立ち、すっかりのめり込んでいました。
そこで幕が引かれ、再度幕が開くと、蝶々夫人役の方が客席を向いてきっちり正座をし、涙をこらえて口元がブルブル震えているのがよくわかりました。
演じ&歌いきって、万感の思いだったのでしょう。涙をこぼさなかったのは、さすがプロだとまた感動し、見ているこちらの方が涙がこぼれ☆、思わずテレビの前でパチパチ拍手しました 。
最後にテロップが出て、2年半前に東京で上演されたものだとわかりました。二期会によるものでした。恥ずかしながら、二期会のこともよく知らなかった私は、あとでネットで調べて、ほぅ~~とうなずき、勉強になりました。
見終わってつくづく思ったのは、魂のこもった歌や芝居には、その時代背景のエネルギーが吸い寄せられ、それも一緒に表現されているのでは、ということでした。今まで気づいて良さそうなことだけど、急にそう気づきました。
今年私はよく、過去・現在・未来についてよく思いを巡らせていました。
今は、現在。でも、例えば歴史的な事件の起きた場所を訪れると、その時代の息吹というか雰囲気というものが、場所によってはまだ残っている感じがするのは、本当に過去のエネルギーがその場に残っているのだと思う。
ということは、これから未来に起きることも、エネルギーとなって、この空間に漂っているのだろう。
私は未来予知が得意です。と言っても大雑把なことで、例えば、いついつに誰かと会う約束があると、その日に意識を合わせれば、その日どんなふうになりそうかがわかります。
未来から情報を引っ張る感覚があります。その日に確実に起こるだろうことは、もう今現在の時点でおおよそ決まっていて、焦点を合わせれば、感じられるということだと思います。
そして、こういうことがごく普通のこととして、一般の人にも広く知れ渡ると、私達が感じられる過去の様子と未来の様子の総量が、各段に増える気がします。
そうなると、今まで知られていなかった過去の事物も急に発見されやすくなったり、それが真実ではないかと思える仮説が出やすくなったりするのでは、と思います。
そして、私達は明るい未来が欲しいのか、そうでないのかを迫られた場合、みんなが幸せな未来を得ることも、可能だと思うのです。
そんなことを想像しては、至福の感覚を味わっていたことの多い今年でした。この感覚、ひっそり一人で味わっているのは相当もったいないことです。
私達は、枠や壁を自分で作っていることを、そろそろ自覚できますように。枠を取っ払えば、未来の情報をいくらでも私達は引き出せます。
未来は、私達一人一人にかかっています。私達の意志、イメージ次第で、いくらでも変化します。そのことが、どうか広く深く、染み渡ってゆく来年でありますように!
それにしても面白いのは、こうして文字にしてみると、私の中でぼやけていたものが、急にクッキリはっきり してくることです。蝶々夫人の話がえらく脱線したけれど、それはご愛敬ということで!
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