春祭り
私の実家の町は江戸時代に開村し、おととしに開村400年を迎えました。
歴史のあるところですが、田舎で非常に保守的な地域なので、10代頃から個性を発揮していた私には、正直しんどい町でした 。
たまたま名古屋が近かったので、私は遊ぶのも仕事するのも、名古屋で楽しんでいました。
結婚後に実家を出て、名古屋に住み始めた時は嬉しかったですが、田舎暮らしにすっかり慣れていたので、夜中に時折聞こえるバイクの騒音が私にはややつらく。
その後、今の静かな住宅地に引越しましたが、やはり田舎の方が暮らしやすいとしみじみ思います。
さて今日は、実家の町で春祭りがあったので行ってきました。毎年、妹一家と私達夫婦が集まるのです。
実家の町は江戸時代から木綿織布が大変盛んで、木綿は船で江戸にも運ばれていました。
明治時代に入ると、周辺地域で一番早く電気が通って機械化が進み、その後も昭和30年代くらいまで発展が続きます。
かつての財力のお陰だと思うのですが、今も伝わる山車が春祭りで披露されます。
私の実家は、私の母親の実家です。
私の本業サイトでも綴っていますけど、私のじいさん(私の母親の父)は木綿織布工場の専務で、昭和30年代の頃は工場には九州から多くの若い女の子がやって来て、女工さんとして働いていました。
当然、こちら地元の若者とロマンスが芽生えることも多く、多くの女性が結婚し、こちらに住んだそうです。
私はじいさんが昭和初期に建てた家に住んでいて、いわゆる古民家に住んでいました。
すきま風や家の痛みはひどく、部屋と部屋を区切るのはふすまなので、家族の会話は全て筒抜け 。
部屋の間取りは今と全く違い、台所やトイレは家の一番奥の日の当たらない場所で、決して暮らしやすくはなかったです。
じいさんが気に入っていたという庭には木がたくさん植えられ、灯篭や大きな岩、陶器の置物もありましたが、私が一番気に入っていたのは、橋のかかった池があることでした。
春祭りではいつも金魚すくいをして、その池で金魚を飼っていたのです。
庭に池があるなんて、なんというお金持ちの家 と思われるかもしれないけれど、多分、じいさんがバブっていた時に家を建てたと思います。
その後、町の繁栄は長く続かず、さびれるばかりで、じいさんの勤める会社も経営が傾きました。
そのあたり、私の親も良い思い出ではないらしく、あまり話を聞いていないです。
庭は庭師に手入れを依頼することもなく、私がいた頃は、私の母親が時々庭木を刈っていました。
じいさんは、私が生まれて1年経った頃に病気で亡くなりました。じいさんの奥さん、私のばぁちゃんはその後元気に生き続け、104歳で亡くなりました。
その後、家は壊して更地にし、私の両親は同じ町内で家を建てました。
最近は古民家がおしゃれなカフェやレストランに生まれ変わり、そういったお店に私も何度か訪れたことがあります。
自分はこういう家に住んでいた思い出があり、それは幸せなことなのかなぁと思います。
と、町と家の話が長くなりましたが、今日はとても面白いことがあったのです 。
春祭りでは、毎年神社で餅投げがあります。
私は子供の頃に餅投げに参加したら、力のある大人に圧倒されるし、餅はそれほど拾えないので、あまり好きではなく。
一緒に神社には行くけれど、餅投げには参加せずにみんなの帰りを待っていました。
名古屋っ子のだんなさんは餅投げの経験がなかったそうで、この餅投げが大好きで、毎年はりきって 参加しています。
毎年、一緒に取ろうと誘ってくれるのを私は断ってましたが、なぜか今年は私もやってみようかな?と思ってしまい、神社境内の人混みの中にいそいそと入りました。
餅を投げるのは厄年の男と決まっていて、今年41歳になる人たちが、高く作られた舞台の上にあがります。
その舞台をなにげに見ていたら・・ なんと私の同級生の男子達がいるではないですか~
餅投げが始まる前、その男子達一人一人の名前が呼ばれると、みなお辞儀をしたのですが。
ほとんど変わらない男子もいたけど、その他は、頭が非常に涼やかになってしまったり、体重が随分変わり、かつての面影と一致させるのが難しい男子も多くて、その様子がとっても面白かったです!
↑餅投げの様子です。今日は携帯で撮ったので小さい写真です。
餅投げの途中から、背景に見える雲がなんだか白龍みたいだと気づきました。
周りは餅を取ろうとみなさん必死なので、撮影も危ないくらいでしたが、そこをなんとか撮りました。投げられている餅も、小さく写っています。
ちなみに、私は餅は一つも取れませんでしたが、隣でだんなさんは7つ取っていました 。やっぱり餅をキャッチするのは、力のある男の人の方が断然有利です。
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