« 水谷一子さんのワイヤーアートが新聞に♪ | トップページ | 20代を振り返ると »

2014年6月20日 (金)

ハンク・ウェスルマンさんの「スピリチュアルウォーカー」「スピリットウォーカー」

2014062001

このブログを始めたのが2007年9月で、その前までは「日記帳」を使ってました。

その日記帳も読まれてた方は数少ないと思うけど、2006年頃にも今日紹介する本を読み、「とにかく、衝撃的な本だった」感想を日記帳に綴ったのは、覚えています

一度読んだきりだったけれど、この本は古本屋に売ることなく、大事に取ってありました。

最近また読みたくなり、再読したら、細かい内容はすっかり忘れており面白くてすっかり引き込まれ、主人公とともに同じ旅を過ごしたようでした。

前回読んだ時は、それまで精神世界の本を相当読んできた私でも、内容に面食らったことも度々で、時に難しい文章はすっ飛ばしたこともあったけど。

今回なんとか、全文に目を通しました。

表紙裏の文章が本の概要になっているので、紹介すると、

このきわめて特異な物語は、SFでもなければ、架空のファンタジーでもない。どんなに突飛に聞こえようと、すべては著者の身に起こった現実の出来事である。

人類学者である著者がハワイ大学で教鞭をとるため、家族とともにカリフォルニアからハワイ島コナに移り住んだときから、それは始まった。

著者の意識が強烈なエクスタシー感を伴って肉体を離脱し、別な人間の体に入り込んでいったのだ。

チャネリングや霊界への旅のたぐいには辟易していた人間が、「本物」のすさまじい衝撃を経験した。

しかも意識の変容状態はこれ一度きりでなく、4年にわたり合計12回も起こった。

慣れるにしたがい、さらに驚くべき事実がわかってきた。著者の意識が入り込んだ人間は現代ではなく、なんと5000年後の地球に生きていたのだ。

未来の想像を超えた人類と文明の姿、そして著者が託された未来からのメッセージとは?予言と警告と驚愕に満ちた類例のないノンフィクション。

こういう内容です。

もう少し加えると、著者の意識が入り込んだのは5000年後の未来に生きる「ナイノア」という20代の精悍な若者で、住んでいるのは現在のアメリカ西海岸です。

そこから遡ること130年前、ハワイ島で暮らす人々が、先祖の残してくれた古地図を頼りに大洋を横断し、アメリカ大陸に入植したことになっています。

ナイノアは、生まれは定かではないけれど、首長に仕える上級書記官の家にもらわれ、運良くその才能を見込まれ、首長の元で史官として働いています。

5000年前の世界(今、私達が生きている世界)は「グレート・エイジ」とされ、かすかな記憶や資料が伝わるだけ。

各地に残る遺跡は古英語の「シティ」と呼ばれ、過去の遺物の美しいガラス細工や陶器は、首長の家に大切にコレクションされています。

その世界では、ガラスや陶器を作る技術がないのです。

現代の機械類も伝わっていない世界で、史官のナイノアは狩猟に長けて筋肉隆々、その体躯は現代のプロスポーツ選手のよう。

狩りや生きる知恵は、老猟師のナガイなどから教わっています。

ナイノアは首長の命令を受け、大陸東側の未踏の地へ一人で旅に出ます。

その旅の様子や起こる出来事を、ウェスルマンさんは学者らしい眼で実によく観察されています。

自分の身の上に起きていることに動揺しつつも、状況を冷静沈着に判断、分析しています。

旅の道中、ナイノアは精霊と交流するようになります。ナイノア自身、初めて経験することに戸惑いますが、それらをウェスルマンさんも共に経験します。

やがて、ナイノアもウェスルマンさんと同じような体験をして、別の時代に生きる男性の意識に入り込みます。

その別の時代とは、かつてのシティ、5000年前の「アメリカ」のようだと気づいて・・・

・・・と、本当はもっともっと紹介したいのですが、この辺にしておきます

ウェスルマンさん自身は、1989年から約4年間、主に夜明け前の時間に、意識が遠い過去に飛ぶのを経験します。

当時、40代だったろうと思いますが、顔写真が本の表紙裏にあります。

1994年には、エチオピアの地溝帯で類人猿とヒトとをつなぐ「ミッシング・リンク」とされる類人猿の化石を発見した発掘調査隊の一人でした。

大学でも教鞭をとっており、自分の経験したことをありのまま書き著せば、学者生命も断たれるのも覚悟の上で、書かれたようです。

彼の見た世界は、「起こりうる1つの未来図」なのだと思いますが、今の西洋文明が洪水によって滅ぶらしいこと、現代の技術や文化は未来に全く伝わらず、5000年先の未来は石器時代だったこと。

現代のシャーマニズムと変わらぬものが未来に連綿と続いていたこと等々、人類学者としても、自分の胸の内だけに秘めるのはできなかったのでしょう。

この本が日本で出版されたのが1996年、私が読んだのは2006年で、アマゾンで中古本を買いました。

現在では絶版になっているようだけど、今、この時代こそ、この本が多くの人に読まれると良いのに---

と、思ってたら、なんとなんと別の出版社から今年の4月、装いも新たに、「スピリットウォーカー」という題名で出版されたそうです。

2014062002

私は読んでいないですけど、おそらく、翻訳はそのままだと思います。ぜひ、お勧めです。

ちなみに、翻訳者は真野明裕さんと言う方です。原著は読んでいないですが、翻訳が素晴らしい。秀逸だと思います。

年齢はウェスルマンさんと同じくらい、私の親と同世代で、昔風な言葉づかいが新鮮でした。

人類学者が書いただけあって、時折、難しい内容もありますが。

ナイノアが旅の途中で出会った女性とやがて恋に落ち、愛し合う様子は肉食系そのものだったり(^^;)。

旅先で仲間となる人達と共同で行う狩りの様子は、躍動感たっぷりで生々しく、大変良いです。




Banner01

« 水谷一子さんのワイヤーアートが新聞に♪ | トップページ | 20代を振り返ると »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

スピリチュアル」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 水谷一子さんのワイヤーアートが新聞に♪ | トップページ | 20代を振り返ると »