備瀬哲弘さんの「大人の発達障害 アスペルガー症候群、AD/HD、自閉症が楽になる本」
今から13年くらい前から、発達障害について時々耳にするようになりました。大体は子供の発達障害の話でした。
そのうち、新聞で取り上げられたのを読んだりと、大雑把には知っているつもりでした。
ここ1~2年位は、だんなさんの身近な場所にそれらしい人がいて、相互のコミュニケーションがうまく取れず、本人より周りが振り回されるなど、大人の発達障害の話を聞くことがぼちぼち増えてきました。
そういえば、発達障害について書かれた本はまだ読んでいなかったので、一度読んでみようと思い立ち、アマゾンで適当に探したら、良い本に巡り会いました。
著者は備瀬哲弘さん。「大人の発達障害 アスペルガー症候群、AD/HD、自閉症が楽になる本」で、私は文庫本を買いました。
カバー裏に、
あなたは、「変わった人」と言われたことはありますか?
ちょっと「変」には理由がある。周囲の空気が読めない、何度注意されても同じミスを繰り返してしまうなど10のケースを例に現役精神科医の著者が発達障害を徹底解説。
「生きづらさ」を解消する第一歩は理解すること。自分は他人と違うかもしれないと悩むあなたへ。そして、身近にいる「変わった人」と、良好な関係を築きたいと願う人へ。
とありますが、まさに、そういう本でした。
おそらく実話に近い話だと思いますが、備瀬さんのクリニックに来院した患者さんとの会話を再現するなどして、解説がわかりやすいのが良かったです。
発達障害(脳の機能障害)そのものよりも、コミュニケーションがうまく取れなかったり、空気が読めないこと等が原因で、抑うつや心身症、対人恐怖や自己評価の低下という二次障害の方が深刻であること。
職場では、周りの人達がその言動に面食らい、精神経的に参って会社に行くのがつらくなる人もいるのを知って、なるほど・・ と納得でした。
読みながら、小学生の頃にいたちょっと変わった子や、様々な職場で出会ったちょっと変わった人のことを思い出しました。
私も何度か、変わった言動に面食らったことがあったからです。
中には、軽度の発達障害だったかもと思える人もいて、もしその時にこの本を読んでいたら、私ももう少し違う対応もできたのでは・・ と思いました。
本の最後には、自分が発達障害か判断する簡易チェックリストもついています。
私自身、子供の頃から(私ってちょっと変わってる)という自覚があったので、試しにやってみましたが、「発達障害の傾向は弱い」と出ました。
どちらかと言うと、本人よりも、周りの人の理解が深まるのを意図して書かれたように思いました。
私のように、ざっくり知っているけど詳しくは知らない人に、超お勧めです。
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