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2016年9月29日 (木)

私の笑顔をほめてくれた人

先日、私の笑顔をほめて頂く機会があり、ムフフッと、嬉しかったです。若い頃から、笑顔をほめられることがちょくちょくあります

私の笑顔をよくほめてくれた、忘れられない人がいます。

かつての勤め先で、支店長代理だったAさん(長いので、以下はA代理)です。私が二十歳の頃、A代理は定年も近かったと思います。

A代理とは、仕事で関わりはなかったけれど、社内ですれ違う時にいつも、「笑顔が素敵だね」とニッコリ笑顔でほめてくれました。

私より何倍も、A代理の笑顔の方がとても素敵で、恐れ多くもとても嬉しく、私はA代理が大好きでした。

A代理にしてみれば、新入社員で入ってきた女の子達はみな、初々しくてかわいかっただろうと思います

私が短大を卒業した時はバブル真っ最中で、好景気のお陰で仕事はかなり忙しく、特に営業マンは毎日残業でこき使われてた様子で。

社内は殺伐とした雰囲気も少なくなかったです。

当時の私は、怖いもの知らずで、風を肩で切ってる感じでしたが。

仕事は毎月同じことの繰り返しで、砂漠の中を歩き続け、あてのない旅をしている気がして、満たされないものを抱えていました。

会社の人達は、悪い人ばかりではなかったけれど。

ガッカリさせられる大人も少なくない中、A代理のほめ言葉は砂漠の中で見つけたオアシスのようで、ホッと緊張がゆるんだものでした。

私は勤め始めた年から仕事はかなりしごかれ、2年もすると、だいぶ図太くなったと思います。

ある時、上司の指示もないのに勝手に伝票を切り、会社の売上データに汚点が残るようなことをしたことがありました。

社内的なことで、罰せられるものでもなかったけれど、その時はA代理から直々に呼ばれ、怒られました。

その時は、いつもの笑顔はA代理にはなく、厳しく言われました。

私としては、誰かが何かしなければいけないことをやったまでで、なぜそこまで言われるのかと、ムッとしながら聞いていました。

それ以降、A代理から笑顔をほめられることはなくなりましたが、私は気にもしませんでした。

当時、A代理は重要なポストで、背負うものが大きかっただろうと思います。

その直後だったと思いますが、ある日、階段を降りるA代理の後ろ姿を見かけたら、何か後ろ姿が寂しいというか、影が薄いような気がしました。

会社の営業マン達は、取引先と夜の付き合いがかなり多く、A代理は若い頃からお酒が好きで、よく飲んでいたと耳にしていましたが。

ある晩、深酒をして倒れ、意識が戻らないまま入院しました。

詳しいことは聞かされなかったですが、ある日、営業課長が折り紙をたくさん買ってきて、「A代理に千羽鶴を折るぞ」と言われました。

私は、そこまで病状が深刻だとは思っておらず、泣きながら千羽鶴を降りました。

それからまもなく、みんなで折った千羽鶴の甲斐もなく、暑い夏の日にA代理は空へ旅立ちました。

A代理のことを思い出すと、今でもウルッと込み上げます。今回、笑顔をほめられた後、何年かぶりにA代理のことを思い出し、ちょこっと泣けました。

あれから、26年くらいになるのかな。

A代理が私を見ているなら、ハラハラさせたこともあっただろうけど。A代理のお蔭で、私の笑顔はさらに磨きが掛かったと思います

何十年か先、A代理と再会する時があるのなら。私はこれだけ頑張りましたと、最高の笑顔で報告できるよう、まだまだ自分を磨きたいです



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コメント

笑顔ってすごい力がありますよね。

心を開いたほんとの笑顔を見ると、それだけでヒーリングになると尊敬する先生に言われたけれど、これって、ほんとに難しいです。

屈託のない子供のような笑顔は心が軽くないとでないですから。

素敵な笑顔を持ってらっしゃるLOONさんは、やっぱり素敵ですね。(o^-^o)

*はな姉さん

わ~、はな姉さんにもほめて頂き、すごくうれしいです

心を開いた本当の笑顔、納得です。

そういえば、はな姉さんの笑顔には、京都を感じますね。
はな姉さんが京都出身だから、そう思えるのかも?
いろんな身の上の、京女が見える感じです

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